コリアンダーシードを使いこなす(効能・相性の良い食材)
カレーにとろみを付けてくれるコリアンダーシード
レモンとセージを合わせたような芳香のコリアンダーシードはスッキリとした風味です。
タイ料理や中南米料理、中華に良く利用されているパクチー(香菜)はコリアンダーシードの生葉で、シードとは全く違った香りと風味を持っています。
クミンに比べて存在感が薄いスパイスですが、インドタイプのカレーにはマストのスパイスです。
コリアンダーシードの成分
*セリ科の1年生草*
リナロール(コリアンドロール)、ピネン、ジペンテンテルピネン、フェランドレン、リナロール、ゲラニオール、ボルネオール、サイメン…etc
ホール、パウダー共に幅広く利用されていますが、単独で主役になるようなスパイスではありません。
カレーを例にとれば、突出した存在感のクミンと他のスパイス、食材を上手くつなげてくれる調整役のような存在、それがコリアンダーシードです。
また、カレーにとろみを加えてくれているのも、このコリアンダーシードなのです。
スパイスコーディネーターの食薬ノート
デトックス効果(アルミなどの体内に停滞した金属物の排出効果)があると言われているコリアンダーは、花粉の季節にピッタリのスパイスです。
体内に溜まった毒素を排出してくれる効果があるので、花粉症などの春先のアレルギーにも効果があると言われています。
冬に貯めたエネルギーが開放される春は、肝の働きが活発になり胃の働きが弱くなりやすい季節でもあります。新年度のスタートで、新しい人間関係など、知らず知らずの内に積み重なっていくストレスで胃腸が弱りがちな時に、「消化促進+デトックス効果」の高いコリアンダーを上手に利用することで、身体の中から不安の要素を排出することができます。
コリアンダーシードの薬効・美容効果
- 花粉症などの春先のアレルギー
- 消化促進・駆風効果
- デトックス効果
- 胃もたれ
手軽に使える方法としては、コリアンダーシードをお湯で煮出し、お茶としていただく方法です。
腸内をととのえて消化を促進し、お腹のガスを取り除いてくれます。
食べ過ぎた時の胃もたれなどにもコリアンダーシードティーがおススメです。
正直あまり美味しくないので、煮出したお茶で緑茶や紅茶を入れるのがオススメです。
やはり、口に入れるものは美味しくないと、効果も半減しちゃうというのが私の考えです。
本などに、「パウダーをお湯に溶かして飲む」と記載されていたりしますが、全くオススメできません。
スパイスはお薬ではないので、美味しく食べられる方法を見つけましょう!
その他、コリアンダーシードには鎮静、抗菌作用もあると言われています。
コリアンダーシードと相性の良い食材
蛋白な味わいのお料理と相性がよいコリアンダーシード。
チキンやシーフードマリネ、白身のお魚、パンなどに良く使われています。
ホールのままピクルスにいれたり、トマトやパクチーと合わせてアボガドディップに混ぜてもコクがでます。
ネパールでは野菜炒めによく使われますが、実は醤油やバターとの相性が良いスパイスなんです。
キャベツや根菜類などを少量のコリアンダーパウダーと胡椒で炒めて、仕上げに醤油をたらすと美味しいですよ!
コリアンダーシードの適合食材
- チキン・シーフード・白身魚・パン(白い食材)
- ピクルス
- トマト・アボガド
- 醤油・バター
コリアンダーシードは、癖の強い他のスパイスとセットで使うのがオススメです。
クミンやクローブ、ナツメグ、オールスパイス、シナモンなど強壮的な香味を柔らかくしてくれます。
そこに、胡椒をプラスして、肉料理などに使えば、使用範囲も広がると思います。
カレー以外のお料理では、多く加えすぎないようにしましょう。
コリアンダーシードが多すぎると、何とも言えない生臭さのような臭みを感じてしまいます。