ローリエ・ベイリーブス・月桂樹を使いこなす(効能・相性の良い食材)
ローリエの収穫時期は、6月から7月くらいまで!
スッキリと甘く、爽やかな柑橘類の香りを持つベイリーブス(ローレル)。
日本名は月桂樹、フランス語ではローリエと呼ばれます。
スパイスとして利用するベイリーブスは、ベイの木の雌株の新芽を収穫して乾燥させます。
日本ではより芳香性の良い雌株があまりなく、雄株が多いですが、ご自宅にある月桂樹の葉を利用したい場合は、6月から7月下旬に、成長した「新芽」を収穫し乾燥させて利用します。
ベイリーブス・ローリエ・月桂樹の成分
*クスノキ科の常緑樹*
シオネール、リナロール、オイゲノール、ピネン、フェランドレン、テルピオネール…etc
日本で流通しているものとしてはトルコ産の香りが上品で高価です。
アメリカ産はシオネールよりもリナロールの含有量が高いため香りが強く荒削りな印象があります。
また中国産は、クローブ等に含有されているオイゲノールが強い為、品質の面ではかなり劣ります。
スパイスコーディネーターの食薬ノート
芳香性健胃、消化を促進する効果の他、ベイリーブスに含有されているフラボノイドの1つルチンは、粘膜を強化し、風邪を予防する効果があるとされています。
またベイリーブスには、ユーカリの主要成分であるシオネールが約45%-50%も含有されているため(ユーカリは約70%-85%)、ユーカリに似た効能(気持ちや感情の乱れを鎮め、集中力を高める効果、鼻づまり、リウマチや関節炎の症状を緩和する消炎効果、口臭予防)なども期待できます。
東洋医学では、強壮、強精、皮膚や髪の毛の老化予防、神経痛にも有効だと言われています。
殺菌作用や抗カビ作用もあるので、ニキビや吹き出物にも良いそうです。
ベイリーブス・ローリエ・月桂樹の効能
- 芳香性健胃、消化促進効果
- 粘膜強化、風邪を予防する効果
- 気持ちや感情の乱れを鎮め、集中力を高める効果
- 鼻づまり
- リウマチや関節炎の症状を緩和する消炎効果
- 口臭予防
民間療法としては、打ち身などの痛みの緩和効果を期待して、ベイリーブスを刻んで浴槽にいれるなどの療法が伝えられています。
抗菌・抗ウイルス作用もあることから、お肌が弱くない方であれば、柚子風呂などと同じような感覚で、刻んだベイリーブスを湯船にいれ、わずかな芳香を楽しむと共に、浴槽水の抗ウイルス作用を期待することもできそうです。
浴槽水の貯め置きは禁物です。特にベイリーブスの使い回しは菌の繁殖を増長しますので1度で捨ててください。
ベイリーブス(月桂樹)と相性の良い食材
カレーやシチュー、ミネストローネなどのスープや煮込み料理、クリームソースなどの臭み消しや香り付けとして全世界で利用されているローリエ(ベイリーブス)。
フランスの香草の束「ブーケガルニ」には欠かせないスパイスで、フランス料理、地中海沿岸地方の料理、ヨーロッパ大陸の料理には欠かせない存在です。
日本でも、カレーやスープ類にローリエ(ベイリーブス)を使用することはお馴染みです。
私のオススメは、鶏肉や白身魚などの淡白な動物性食材のグリルにローリエを使うこと!
塩、胡椒、タマネギ等と一緒にオリーブオイルでマリネしてから焼き上げると、素材の美味しさをより一層引き立ててくれます。
焼き鳥のネギマのように鶏肉と交互に串に刺して焼くと、本当に美味しい串焼きが出来上がりますのでぜひ、お試しください。
ベイリーブス・ローリエ・月桂樹の適合食材
- カレーやシチュー、ミネストローネなどのスープや煮込み料理
- クリームソース
- 鶏肉や白身魚などの淡白な動物性食材
- レバーパテ、ソーセージ、クリームチーズ
- 紅茶やチャイ、トマトジュース、野菜ジュースなどの飲料
また、唐揚げの下ごしらえにも、ベイリーブスを使用してみて下さい。
この時は、細かくコースカットにしたものがオススメです。
コースカット(またはパウダー)のローリエは、マリネやレバーパテ、ソーセージ、クリームチーズにいれても美味しいです。
紅茶や、チャイなど、お茶としての活用法も人気です。
また、ホワイトリカーなど強めのアルコールに2週間程つければ、胃腸の調子を調えてくれる薬膳酒が出来上がります。
お料理でフランベに使ったり、トマトジュースや野菜ジュースで割っても美味しいです。
食前酒としてお試しください。
ベイリーブスは長時間調理すると苦味がでます。
葉はちぎらずに、2-3カ所に切り込みを入れて利用します。
スープは水から入れ、出来上がったら取り除きます。
肉や魚をマリネする場合は、10分から15分マリネした後、そのままオーブン等で焼き上げ、盛りつける際に取り除きましょう!