カルダモンを使いこなす(効能・相性の良い食材)

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エキゾチックな魅惑のスパイス:カルダモン!

最近クラフトコーラが流行っていますが、カルダモンはコーラーの味には欠かせないスパイスでもあります。

市販のコーラーにスライスレモンと一緒にいれるだけで、爽やかさが際立って、さらにコーラーが美味しくなるので、ぜひお試しください。

このカルダモン、サフランの次に高価なスパイスで、「スパイスの女王様」なんて呼ばれたりしていて、エキゾチックな芳香と清涼感は、非常に好まれる一方で、薬臭いと感じる人も多く、好き嫌いが分かれやすいスパイスの1つです。 

その為、なるべく単独での使用をさけ、少量を他のスパイスとブレンドして使用するのがカルダモンを上手に使いこなす秘訣です。 

カルダモンは他のスパイスと一緒に使うと失敗しないスパイスなのです!

カルダモンの成分

ショウガ科の多年生草本
シオネール、テルピネオール、ピネン、リモネン、リナロール、サビネン、ミルセン、ゲラニオール…etc

カレーの主要原料の1つでもあるカルダモンは、香りからカレーをイメージする人も多いのですが、柑橘系の成分「リモネン」が含まれているのでフルーツやお菓子、紅茶やジュース等の甘いものとの相も抜群です。

カレーを頭から離して、目を閉じて、もう1度カルダモン を香ってみましょう
オレンジにも似た爽やかな香りを感じられるはずです。

カルダモンの外側の緑のサヤはスパイスじゃない!

スパイスセミナーなどでは、「カルダモンの黄緑色の鞘(サヤ)は、使えるのか?」という質問をよく受けます。

答えとしては、「カルダモンのサヤには芳香成分はなく、中の黒い種子にのみ香味があります」なので、パウダーで使用する場合は、中身の黒い部分だけを取り出して、ミルや乳鉢で挽くのが正しいのですが、カレーやチャイなど大雑把なお料理に使う場合は、ホールのまま粉砕してしまって大丈夫です。

サヤを取り除き、黒い種の部分のみをミルで挽けば、純度の高いカルダモンパウダーができます。

メロンにかけたり、マリネのアクセントにしたりする際(冷静のものに直接振りかけて使う場合)は、黒い種の部分だけを使いましょう。

繊細な香味を楽しめます。

ホールのまま利用する場合は、この黄緑色のサヤを指で半分ぐらい裂くか、1~2度、乳棒などで叩いてサヤに切り目を入れてから、サヤごと利用します。
カルダモン の香味が抽出しやすくなります。

大量にパウダーにしたい時などは、非常に手間もかかるのでサヤごとミルサーで挽いてしまいましょう。
私もサヤごとミルサーで挽いて使っています。

スパイスコーディネーターの食薬ノート

カルダモンには、芳香性健胃作用といって、胃腸の調子を調える効果があると言われています。
食前に摂れば、食欲増進効果が期待でき、食後に食せば消化促進に効果的です。

また、スーッとする爽やかな清涼感のある香味は、胸焼けや吐き気、胃の不快感を取り除き、胸の仕えを取ってくれると言われています。

この作用を漢方養生学では「理気作用」と言い、気の滞り(心の不調)からくるストレスに作用してくれる効能です。

カルダモンの効能・美容効果

  • 芳香性健胃作用。食欲増進・消化促進作用で胃腸の調子を調える効果
  • 理気作用(爽やかな清涼感が胸の支えをとってくれる効果)
  • 口腔清涼効果
  • 精力増進効果

「胸の支え」は、「気持ち」からくることが多い症状です。

漢方では、カルダモンはくよくよしたり、思い悩んだりしている時の胸のあたりの重さや気の滞りを改善してくれる生薬として処方されます。

イメージで言えば、「ホールズ」のコマーシャルのような感じ(お口スッキリホールズ効果!)。
スーッとした香味が脳に働きかけて、気持ちをリフレッシュさせてくれる、そんな効果があるのです!

その他、このスーッとする香味には、矯臭力と清涼感がある為、口腔清涼剤としても利用されています。

50℃を超える中近東諸国では、暑さを緩和する目的で「ガーワ」と呼ばれるカルダモンコーヒーが日常的に飲まれています。
性欲を高める効果もある?!と言われいるそうです。

カルダモンと相性の良い食材 

香りが強いカルダモンは、肉類の臭みを取る矯臭効果があります。

ハンバーグやミートローフにいれれば、消臭効果と合わせて、いつもよりもエキゾチックでエスニックな香味が楽しめます。 

カレーのイメージが強いカルダモンですが、実は、ホタテやエビなど淡白な商材との相性が抜群です。
淡白な素材の臭み消し+香りづけとして、ホワイトペパー等と合わせて使ってみてください。

ただし分量には注意が必要なスパイスです。
5-6コのホタテなら、カルダモンひとつまみ程度に同量以上のペパーをブレンドして使いましょう。

エビやホタテのカレーには、クミンを控えめにして、カルダモンを効かせましょう。
インドカレー店でエビのカレーを食べる時には、ぜひチェックしてみてください。カルダモンの風味がするはずです。

カルダモンの適合食材

  • ハンバーグやミートローフなどの挽肉類
  • ラム肉・豚肉などの肉類
  • ホタテやエビなどの淡白な魚介類
  • 白ワインやラムなどの透明のお酒にプラスして
  • 果物や飲み物に爽やかな香味をプラス
  • ピクルスには香味だけでなく防腐効果も期待!
  • コーラーに入れて飲むと美味しい!

カルダモンは、ベルモットやジン等のお酒の主要香気成分であることからも分かるように、飲料水やお酒、デザートの分野でもその香味が重宝されています。

果物や、クッキー、ケーキなどの甘い菓子類、ドライフルーツやナッツ類と合わせてパンに入れる等もオススメです。

また、白ワインの飲み残しに、3粒ほどのカルダモンをサヤを少しさいて入れてみてください。
数時間ほどで、フルーティーでエキゾチックな白ワインを楽しむことができます。

その他ピクルスのアクセントとして利用すれば香味と保存の両面で効果を発揮してくれます。