クローブを使いこなす(効能・相性の良い食材)
焼き菓子に加えるとバニラの代用になるクローブ
数多くあるスパイスの中で、最も香りの強いスパイス「クローブ」は、遠く離れていてもその香気を感じることができるという特徴から「百里香」という別名を持っています。
強い刺激臭の中に、バニラに似た香味を持っているので甘辛両方のお料理に幅広く活用することができます。
クローブを使う上で大切なのは、クローブの香味自体がお料理全体のコントローラーになってしまわないように、立役者的に使うこと。
クローブの成分
*フトモモ科の常緑樹*
オイゲノール、カリオフィレン、バニリン、フルフラール…etc
とにかく、香りをつけようとせず、臭み消しの目的で使うことを忘れないようにすることが、クローブを上手に使うことのポイントです。
スパイスコーディネーターの食薬ノート
強力な殺菌力がクローブの特徴です。
ピクルスなどの保存食品やソースなどの調味料にクローブが欠かせないのは、味だけでなくこの殺菌力が必要なんですね。
クローブの薬効・美容効果
- 強い殺菌効果が口内炎や口のネバつきに効果を発揮
- 消化促進効果や鎮痛効果
- お腹を温め嘔吐や胃痛、腹痛を軽減
- お湯で煮出してうがい薬の代わりに!
消化促進効果や鎮痛効果もあり、和漢薬ではクローブは胃を温め、傷みを止める作用があるとして、嘔吐や胃痛、腹痛などに用いられているそうです。
私は朝に喉が痛痒く感じた時、また口内炎などで口の中に傷ができた時、うがい薬の代わりにこのクローブを少量のお酒に抽出するか、お湯で煮出しててうがい薬のとして利用しています。
クローブと相性の良い食材
クローブはウスターソース、トンカツソース、ケチャップ、カレー粉に配合されているスパイスです。
このことから、クローブは、ソースやケチャップをかけて食べるお料理や食材なら何でもマッチするスパイスだと推測することができますね!
臭みの強いレバーやラムなどはもちろん、豚肉、牛肉などの下ごしらえ時に臭み消しとしてクローブのパウダーを少量使うとお料理に深みがでます。
クローブの適合食材
- 臭みの強いレバーやラム・豚肉・牛肉・ジビエなど
- ミートソース・ハンバーグ・ソーセージなどのひき肉料理
- ホットケーキやクッキーなどの焼き菓子や生クリーム
- オレンジやリンゴ、果物のジャムやソース類
- 紅茶やコーヒー・赤ワイン・テキーラ・ラム・ブランデーなどの飲料に
ただ香味が競争的なので、クローブ単品では使わずに、必ずブラックペパーやシナモン、ナツメグなどとミックスして使いましょう。
ミートソースやハンバーグ、ソーセージなどのひき肉料理にもかかせません。
ホールはポトフなどのスープやピクルス,カレーのスタータースパイスとしても使用します。
ほのかに香る甘い香りは、バニラと同じ成分のバニリンです。
バニラエッセンスと一緒にホットケーキやクッキー、生クリームなどにクローブを加えると、バニラ臭を高める効果があります。
ただし、入れすぎにはご注意ください。クローブは薬さじ1杯くらいが限度の使用量です。
その他、オレンジやリンゴ、ジャムなどにもマッチします。
紅茶にホールをいれて深みのあるフレーバーティを味合うのもオススメです。
梅雨時期は特に、口のネバつきなどを感じやすい時期。
クローブを煮出したお湯で紅茶を入れると、口の中もさっぱりとしてスッキリします。