陳皮(チンピ)を使いこなす(効能・相性の良い食材)
梅雨時期のむくみ解消にも役立つ陳皮(チンピ)
陳皮はマンダリンオレンジ、または温州みかんの皮を天日干しして作られたスパイスです。
さわやかな香りで抜群の栄養効果を持つ陳皮は、正に食べる漢方薬。
梅雨時期のむくみ解消にも活躍してくれるスパイスです。
甘酸っぱく爽やかな香りで少し苦味がありますが、サラダのドレッシングに混ぜたり、お茶漬にひとふりするなど、オプションとして様々なお料理に使用することができるスパイスです。
陳皮(チンピ)の成分
*ミカン科の常緑小喬木*
リモネン、テルピネン、ヘスペリジン(ポリフェンール成分)、ルチン…etc
中国では古いものほど高価とされていますが、お調理やブレンドスパイスには、柑橘系の爽やかさやフレッシュさを加えたいので、新鮮な陳皮を使いましょう。
陳皮は、ユズやスダチ、カボズの皮と同じように使います。
ちなみに、オレンジにはビターとスイートの2種類があり、ハーブティーとしてはどちらもオレンジピールのお茶として流通していますが、ビターオレンジの方が薬効が優れているとされています。
オレンジピールと書かれている商品は、みかんの皮を乾燥したものですが、ビータかスイートかが明記されていないことが多いので陳皮でないこともあります。
マンダリンオレンジが使用されている場合も多く、砂糖漬けにしたお菓子の「オレンジピール」はマンダリンを利用しているものが多いようです。
温州みかんが食用とされ始めたのは江戸時代に入ってからで、それまで流通していたのは薬用として乾燥させた皮の部分でした。これが陳皮といわれるものです。
スパイスコーディネーターの食薬ノート
ビタミンCが豊富なので、免疫力をアップし、風邪の予防、風邪をひいてしまった後の細胞修復と整腸作用に効果を発揮すると言われています。
血流の改善、毛細血管の強化も期待できるため、血管と血液を元気にする効果があり、体を温める作用があると言われています。
陳皮(チンピ)の効能・美容効果
- 豊富なビタミンCで免疫力アップ
- 血流改善・毛細血管の強化による冷え取り効果
- 紫外線から皮膚を守る効果
- コレステロール合成酵素の働きを抑制する効果
- 整腸作用・利尿作用によるむくみ予防
- リラックス効果
その他にも陳皮には紫外線による皮膚コラーゲンの分解を抑制する働きが知られており、美白効果が期待されています。
近年は、陳皮のコレステロール合成酵素の働きを抑制する効果が注目され、糖尿病や生活習慣予防効果などが期待されています。
整腸作用、利尿、むくみ予防の他、肝機能強化、アレルギーの緩和、、方向性リラックス効果などなど、まさに漢方薬そのものと言えるスパイスです。
陳皮(チンピ)と相性の良い食材
陳皮は日本の代表的なブレンドスパイス「七味」や「カレー粉」にも調合されています。
柑橘系の爽やかな香りは、紅茶やスパイスティー、ハーブティーとも相性が抜群です。
私が調合するマサライチャイのブレンドには、シナモンやジンジャーと共に必ず陳皮を調合します。
また、ブラックペパーや山椒、カルダモン、ジンジャー、クローブ、オールスパイス、ナツメグなどの他のスパイスとの相性も良いので、一緒に使用すると陳皮の利用頻度がぐんっと広がると思います。
単独では、味噌や胡麻、塩と混ぜて利用したり、脂分の多い食材に使うとさっぱり感をもたらしてくれます。
それほど主張の強いスパイスではないので、サラダやお茶漬けにまぜたり、お味噌汁にいれても美味しいです。
苦味があるので、入れ過ぎや煮込み過ぎには注意してください。