芒種(ぼうしゅ)- 2024年6月5日
6月5日は「芒種(ぼうしゅ)」
稲の穂先の突起を表す「芒(のぎ)」という漢字。
「芒種」は、こうした尖った穂先を持つ、穀物の種を撒く季節をさしています。
現在では「芒種」を向かえる頃には田植えが終わり、いよいよ入梅を待つ…….そんな季節です。
体調不良の大きな原因の1つに「湿気」があります。
身体に余分な水分が溜まると、胃腸の働きが弱まり、食欲がなくなったり、消化不良を起こしやすくなります。
また、意外と知られていないのですが、水分代謝の問題が頭痛を引き起こすことも…
梅雨時期に体調が悪くなるのは、この湿気が悪さをしているから。
海に囲まれ、梅雨のある国土で育った日本人は、湿気の影響を受けやすく、脾胃が弱い人種なのです。
そして、この余分な水分というのは他にも沢山の悪さをします。
むくみはお馴染みですが、「めまい」等も、体内の余分な水分が揺れることで起こるとも言われています。
イメージとしては体内に大きな水たまりができていて、それが揺れると身体が大きく揺さぶられてしまい、目が回ってしまうという感じ..
試しにお風呂場で、桶にお水を沢山ためて両手に持ち、1−2歩大きく歩いてみてください。
水面が大きく波立つと同時に、下半身の力がしっかりしていないと、上半身が揺さぶられてしまうはずです。
漢方養生学では、吐き気などの原因も、この水分が関係していることがあると考えられています。
したがって、梅雨の時期の養生は、
「身体の水はけを良くしてくれる食べ物を積極的にとり、水分代謝を意識した生活をすること」
これが大切です。
ただし、利尿作用のある夏野菜は身体を冷やす作用もあるので、必ず煮たり、焼いたり、炒めたりして食し、唐辛子や生姜、胡椒、山椒などの身体を温めるスパイスと一緒に食べるよう心がけます。
タラゴンやジュニパーベリーがオススメ – 芒種の頃
タラゴンやジュニパーベリーなどの利尿作用があるスパイスもこの時期のオススメです。
紅茶にも利尿作用がありますので、紅茶を沸かすお湯に3から5粒ほどのジュにパーベーリを押しつぶして入れ、数分沸騰させてから紅茶をいれます。
爽やかな香りとほろ苦さのあるスパイスティーが楽しめます。
ジュニパーベリーはお酒の「ジン」の主要原料の1つでもあります。
ジュニパーベリーを煮出したお湯で作った紅茶に、少しお酒を入れてもおいしいです。
タラゴンは、小匙1杯程度でOK。
ハーブティーが好きな方は濃いめに煮出して、タラゴンティーをストレートで飲んでもOKです。
近年注目を浴びつつあるジョージア(旧グルジア)では、タラゴンソーダという甘い炭酸水がレモネードなどと同じくポピュラーな飲み物だそうですよ!
タラゴンティーやジュニパーベリーティーは、足などのむくみや膀胱炎などにも良いと言われているので、テレワークの息抜きなどに是非お試しください。
オフィスワークをしていた時よりも、むくみやすさを感じている方が多いと思います。
新型ウィルスの影響で在宅勤務をされている方、下半身のむくみが気になっていますよね?!
ぜひジュニパーベリーやタラゴンをお湯で煮出して飲んでみてください。
梅雨の季節は乾物・スパイスの棚卸しの季節です!
また、旬のものが少ない梅雨の季節は「乾物の棚卸しの季節」とも言われています。
水分を多く含む食品はどうしても身体を冷やしがちですが、水分が抜けた乾物は身体を温める作用があるので1年間ストックしながら使ってきた乾物を食卓のメインにして、一気に消費してしまいましょう!
乾物食品の断捨離を楽しみながら、梅雨を楽しくのりきりたいと思います!