穀雨(こくう)とコリアンダーシード – 二十四節気のスパイス

4月20日は「穀雨(こくう)」
節気は、「春雨」が「五穀をうるおす」種まきの季節を告げました。
昨日の東京はなんと29度を超えて急に暑くなりましたが、本日は曇り空。どんよりとしていますが風が気持ちよく、黄砂もなくて快適です。
花曇りという言葉があるようにこの季節は雨や雲りの日が多いのも特徴です。
植物の生育に欠かせないこの時期の雨はまさに恵みの雨なのですが、雨になると身体が重だるく、まぶたの上に白〜い幕がかかったような憂鬱な気分に悩まされる人も多いと思います。
心も身体も「重だるく」なってしまう理由は、
自立神経のバランスが崩れやすい木の芽時に、追い打ちをかけるようなシトシトとした春雨が体内の水分代謝のバランスを乱し、消化能力を減退させてしまうからなんです。
- 「溜め込みやすい性格の人」
- 「色白でぽっちゃり気味の人」
体質的に水分代謝が苦手という特徴があるので、特に注意が必要です。
「湿気」は不整備な道路に水たまりを作るように、体力のない人の身体の中にも水たまりを作り、胃もたれや消化不良などの不具合を起こす原因になります。
また、季節の変わり目にはかならず「土用」の期間がありますが、「穀雨」は春の土用の3日後から始まります。(2025年は4月17日から立夏の前日5月4日まで)
土用は、気温が変わりやすく、大気が不安定で体調を崩しやすいとされている期間。
とにかく胃腸を冷やさないように気をつけなくちゃ!と思う今日この頃です。
虚弱体質の私にとっても、湿気は1つの不調の原因でもあります。
我が家にはちょっと虚弱めの猫さんがいるのですが、気温の変化や雨にはすごく敏感で、おとといあたりからちょっと食欲が落ちてきちゃってます。
雨が降りそうで降らない時が、一番体調が悪いかもしれません..
自律神経が乱れやすい春の土用の時期は、特に意識的に利尿作用やデトックス効果のある食べ物を食べるようにしたいなと思います。
春は期待に胸が膨らむ季節でもありますが、ストレスを抱えやすい季節でもあります。
自律神経が乱れる1番の理由はストレスですから、食薬も上手に利用して、なんとかこの苦しい状況を乗り切りたいなと思います。
コリアンダーがオススメ – 穀雨の頃
この時期におススメのスパイスは、カレーに使われる「コリアンダー」!!
利尿作用やデトックス効果があるので、お茶としても良く飲まれるスパイスです。
小匙1杯のコリアンダーの原型をマグカップ1杯分強のお水で5分ほど煮だし、そのままお茶として飲んでも良いですが、残念ながらパンチのある味は期待できません。
憂鬱な時に飲むお茶ですから、コリアンダーを煮だしたお湯で、濃いめのハト麦茶や玄米茶をいれたり、紅茶を入れてみてください。
ストレスなどで体に熱がこもっているなと感じる人は、清熱効果のある緑茶も良いかもしれませんね!
ハト麦茶には利尿作用と美白効果があるので、
「お肌も気持ちも、少しだけビビットになるといいな?!」と期待しながら飲んでみてはいかがでしょうか?
コリアンダーシード以外にもジュニパーベリーや、エスタラゴンにも利尿作用があります。
胸のつかえをとってくれるカルダモンなどをブレンドして飲んでも美味しいです。
でも、コリアンダーティーって、お世辞にもおいしいとは言えないお茶なんですよね(笑)
そこでおススメなのが、和食に使うお肉の臭みけしとしてコリアンダーパウダーを使う というもの。
他のスパイスは、臭みけしに使ったとは言え、エスニックな香味が食材に残りますが、コリアンダーなら大丈夫!!
グリルしてもよし、蒸しても美味しい鶏肉の下ごしらえなんかにコリアンダーを使ってみてください。
コリアンダーは素材の香味を邪魔せずに臭みを消してくれる名人なのです。
塩コショウを振るように、調理前のお肉に小匙1杯ほどのコリアンダーと料理酒を振りマリネ。
その後、いつも通りの味付けで調理をしてみてくださいね!
また、この時期は、カレーを食べてみるのも1つの手ですよ!
ぜひ楽しみにがら食薬としての食べ物に注目してみてくださいね。